2013年10月21日 (月)

九州・高千穂の高架列車「あま鉄」 ファンの要望で運行継続

、最期の戦いが??? 空前絶後、史上最多の被害を受けて沈んだ戦艦『武蔵』。その戦いは壮絶かつ悲惨なものであった。 仲間を守る為、自慢の自ら巨体を盾にし、仲間を守り抜き、海底に没した『武蔵』。 そんな『武蔵』の艦魂の最期も、壮絶かつ悲惨、そして悲し過ぎるものだった。 今日と明日、二日連続でお送りするシブヤン海海戦こと武蔵の最期の戦い。 どうか、武蔵の最期の姿を、見守ってください。 ******************************************** 第十二章 第八節 史上最大の海戦 仲間を守りし戦姫武蔵の死闘  翌日二四日午前八時、米軍はシブヤン海を進撃中の栗田艦隊を発見した。  ハルゼー大将は隷下の主力空母部隊である米機動部隊の全四群のうち補給中の第一群(空母『ホーネット』を旗艦とした空母五隻の艦隊)以外の展開させていた三群を集結させた。  そしてついに、米機動部隊の第二群所属空母二隻から第一次攻撃隊が発艦。全機シブヤン海を通過中の栗田艦隊に向けて襲い掛かった。  時刻は十時半に近づいた頃、『大和』『武蔵』の電探が接近する敵機大編隊を捕捉した。 「対空戦闘用意急げ!」http://www.shyqst.com/ エルメス バッグ 種類 エルメス バッグ ヘルメス パズドラ 強い  森下の命令でただちに乗組員は各戦闘配置に向かった。  森下は参謀達にそれぞれの命令を下すと、宇垣と栗田に敬礼して反転する。 「艦長ッ!? 一体何を!?」  防空指揮所に向かおうとした森下を副長が慌てて止める。それに対し森下は不思議そうに首を傾げる。 「防空指揮所で操艦をするんだが」 「なら防空ヘルメットと防弾チョッキをお付けください!」  副長の絶叫に全員が森下の格好を見て驚愕した。  森下は何の防弾装備もせずに通常の軍服で防空指揮所に向かおうとしていたのだ。敵機の機銃が飛び交う中を防弾装備をせずに出るなんて、死にに行くようなものだ。 「艦長! ちゃんとヘルメットとチョッキを――」 「そんな物邪魔になるだけだ。必要ない」  森下は気にした様子もない。副長は驚いたように声を上げる。 「死んでしまいますよ!?」 「戦場じゃどこにいたって死ぬ時は死ぬんだ。気にする事じゃない」 「しかし???ッ!」 「じゃ、俺は急ぐから」 「艦長!」  副長を無視して防空指揮所に上がろうとする森下に翔輝と大和が近づく。その瞳は彼を心配しているという想いが込められていた。  森下は自分を心配する翔輝と大和にまるで父親のような優しい笑みを向ける。 「安心しろ。俺の役目は『大和』を守る事だ。そう簡単には死にゃあせんよ」 「本当ですか?」 「大和も俺を信じられないのか?」 「そんな事ありませんけど???」  うつむく大和の頭を森下は優しげな笑みを浮かべてそっと撫でた。その手つきはとても優しげなもので、とても温かい。頭を撫でられた大和はじっと森下を見詰める。 「じゃあ俺を信じてくれ。お前は俺が守ってやる」  その言葉に、大和は静かにうなずいた。瞳の中にあった心配の光が、信頼の光に変わっていた。 「???はい。お願いします」  森下は笑みを浮かべると深く軍帽を被り直して防空指揮所に上がった。その背中に二人は敬意を込めて敬礼した。  防空指揮所に上がった森下は胸ポケットからタバコを取り出して口に突っ込み火をつけた。  タバコをくわえたまま森下は敵機が迫っている空を見詰める。その空は敵機が迫っているとは思えないほど蒼く美しいものだった。 「操舵室! 俺の乱暴な操艦について来いよ!」 『了解!』  森下はニヤリと笑って再び空を見上げる。その表情は再び真剣なものに変わった。 「俺は乗組員二五〇〇人の命を預かってるんだ。そいつらを守るのは俺の責務だ。それに――」  たっぷりと吸った煙を細く吐き、森下は天高くに浮かぶ太陽を見詰める

「漢検事件」には華道・茶道界等も絡んでいたことを暴いた書

猡丹欷郡韦悉盲鹊退伽噬悉朔烙Δ亭い椁坤椁扦筏绀Δ汀¥い榇钶d力があっても、今じゃ載せる飛行機がないから、そうなると『隼鷹』のメリットはないからね」  長門の意見はもっともだ。囮作戦はスピードが重要な要素になってくる。『隼鷹』の低速さと防御力の低さは即沈没の可能性に結びつく。 「隼鷹???元気にしてるかな」  もう隼鷹とはマリアナ沖海戦以来四ヶ月も会っていない。しかも彼女は姉のように慕う翔鶴と妹の飛鷹を失っている。そんな状態で離れ離れは心配で心配で仕方がない。  不安げな瞳を揺らす翔輝に、長門は優しく微笑む。 「きっと大丈夫よ。隼鷹は強い子だから」 「???そうですね」  隼鷹は強い子だ。  幼くて優しい女の子だが、彼女だって日本海軍の軍人だ。とても強い、戦姫なのだ。http://www.guduwy.com/ エルメス バッグの種類 エルメス メンズ バッグ エルメス トートバッグ 「きっと、大丈夫だ」 「そうね」  長門の笑みはとても温かく優しい。  今まで幾度となくこの笑顔に助けられた。本当に、いい人だ。 「長門さん。いつもありがとうございます」 「な、何よ突然。改まっちゃって」 「いえ、長門さんにはいつもいつもお世話になってしまって、本当にありがとうございます」 「いいのよ。これもお姉さんの役目なんだから」  優しげな笑みを浮かべる長門。  ふと、その笑みがニヤぁっとした何かたくらんだ笑みに変わった。 「じゃあ、そんな長谷川君にお願いがあるの」 「何ですか? 僕で良ければ何でもしますよ」 「何でも、ねぇ???」  ニヤニヤと笑みを浮かべる長門は一度話に夢中になっている大和達を一瞥し、翔輝を手招きする。そして、不思議そうに近づいた翔輝に、 「えいッ!」 「うわぁッ!」  思いっ切り抱き付いた。突然長門に抱き付かれた翔輝は顔を真っ赤にして慌てる。 「な、長門さん!?」 「えへへ、長谷川君って抱き心地がいいんだよねぇ。ねぇ? 今日は私の抱き枕になってくれない? 私の布団で一緒に寝ましょう」 「えええぇぇぇッ!? ちょっとそれは???ッ!」 「何よぉ。何でもするって言ったじゃない」 「そ、それはそうですが???ッ!」 「えへへ、かわいいよぉ」 「た、助けてぇッ!」  翔輝は必死に逃げ出そうとするが、長門はギューッと抱き付いて離さない。  だが、翔輝の悲鳴(?)に大和達が驚いて振り返り、翔輝を襲っている長門に驚愕する。 「ちょっと長門さん何してるんですかッ!?」 「???殺す」 「長門テメェッ! 何してんだゴラぁッ!」  大和、武蔵、榛名が慌てて二人に駆け寄ると、翔輝を長門から解放する。すると、長門はすごく不満そうな顔をする。 「もう、長谷川君を獲らないでよぉ」 「何言ってんだゴラぁッ!」 「そうですよ! 大尉は長門さんのものではないです!」 「???そう。翔輝は私のもの」 「武蔵司令! どさくさに紛れて何爆弾発言してるんですかぁッ!」  雪風のツッコミが力強く炸裂したのを合図に翔輝を奪い合っての大戦争が勃発した。敵味方入り乱れての大乱闘に、激怒した金剛が加わってさらに過激になった。  いつの間にかまだ会議も始まっていないのに会議は中断となった。  矢矧と鈴谷、妙高と羽黒も慌てて止めに入ったが、事態の収拾にはならなかった。  こんな迷惑極まりない乱闘の中、そんな皆を見詰めて、鳥海が小さく笑みを浮かべていたのがせめてもの救いだったであろう。 ************************************************ ついに始まったレイテ沖海戦。 ここから史上最大の海戦が幕を開けます。 そして、多くの艦魂達が命を落とす、壮絶な戦いが???ついに、来てしまいました??? 以前行った艦魂年代史シリーズキャラクター人気投票でメインヒロインである大和に圧倒的大差で見事一位に輝いた恋姫武蔵の

2013年10月17日 (木)

70部という巨大

 隼鷹の言葉は、翔輝の心に良く響いた。  隼鷹は自分の言った事があまりにも恥ずかしい事だと気づいて顔を真っ赤にして再び瑞鳳の後ろに隠れてしまった。そんな彼女を微笑んで見詰める瑞鳳。困ったような顔で見ている大和と瑞鶴。相変わらず無表情を貫く武蔵。いぶかしげに見ている翔鶴。そして、 「な、姉さん???ッ!」  隼鷹の為と思って行動していた飛鷹は頬を桜色に染めている姉の姿を見て愕然としている。  一方、翔輝は隼鷹を嬉しそうに見ていたが、突然顔をしかめ、そのまま急に立ち上がって走っていってしまった。大和達が止める暇もなかった。 「中尉! 待ってくださいッ!」  大和が慌てて追い掛ける。さらにその後ろから隼鷹が慌てて駆け出し、武蔵が歩いて行ってしまった。  残された四人は四者四様だった。  微笑ましく見詰める瑞鳳。困ったような表情を浮かべている瑞鶴。口元だけで笑っている翔鶴。そして、 「こ、これじゃあ私は何だったって言うのよぉッ!?」  飛鷹の悲痛な叫びが悲しくこだました。  全速力で翔輝は艦内に駆け込んだ。途中何人も水兵とすれ違って敬礼されたが、全て無視し、自室に駆け込んだ。そしてそのまま鍵をかける。肩で息していると複数の足音が聞こえてきた。 「中尉! どうしたんですか!?」http://www.uy19.com チャンルーブレス chan luu チャンルー 「お兄ちゃん! どうしたの!?」 「???翔輝?」  ドアの向こうで大和達が叫んでいる。だが、翔輝は耳を塞いでその場にしゃがみ込んでしまった。  さっきまではその場の空気で忘れていたが、自分は隼鷹と武蔵にひどい事をしてしまった。特に武蔵には顔向けなんかできない。 「???翔輝。どうしたの?」  武蔵の心配した声が聞こえた。それに対し、翔輝は震える声で返す。 「ぼ???僕???隼鷹や???武蔵に???ひどい事しちゃった???ごめん???ッ!」 「お兄ちゃん。私は気にしてないよ?」 「???翔輝。そんな事気にしないで」  二人は気にしてないと言ってくれたが、翔輝は優しい性格なので、とてもじゃないが彼女達に手を上げてしまった事には耐えられなかった。しかも、彼には昔翔香の事で瑠璃と大ゲンカしてしまった時も、激昂した勢いで彼女を殴り飛ばしてしまった経験があった。その時は仲直りはでき、瑠璃は気にしていないと言ったが、それから一週間はまともに会話ができなかった。だからこそ、隼鷹と武蔵から逃げてしまった。身体は震え、汗が止まらない。翔輝は硬直したままだ。しかも、今回は前回よりも症状がひどい。心臓が爆発しそうなくらい心拍数が跳ね上がっている。原因は簡単だった。  陸奥の死だ。  元々翔香の死以来精神は常人よりもモロく、霧島の死でさらに悪化。本人は自覚がなかったが、彼の精神はギリギリの状態だったのだ。そして、今度は陸奥という親友に近い友の死。これによって自殺の衝動に駆られたが、これはなんとか回避できた。しかし武蔵と隼鷹に対する突発的な暴力で翔輝の精神は積み重なっていたものと一緒に限界を超えてしまった。  翔輝は真っ青な顔を上げると、小さな声で「ちょっと、一人にしてくれ」と頼んだ。そしてそのままベッドの中に潜ってしまった。  大和と隼鷹は諦めずに呼び続けるが、武蔵がそれを制した。「???一人にしてやろう」。そう言った武蔵に二人は従うしかなかった。  離れていく足音を無視し、翔輝はベッドの中で震えるしかなかった。 いつもご愛読ありがとうございます。今作もいつのまにか70部という巨大なものになりましたが、これも皆様読者の方々のおかげです。 ここで皆様にもうひとつお礼です。 先日ついにこの《艦魂年代史 ?ドキッ☆恋する乙女は大艦

2013年10月16日 (水)

あなたはゆっくり休んで

臁Ⅵ历棨戏揽罩笓]所に移った。  空はもうオレンジ色に染まり、夕焼けがとても美しい。まるで空が燃えているかのようだ。  隼鷹は、その幼い心の中に、勝利の喜びと、犠牲の悲しさという複雑な感情を混ぜ、そっと、頬を涙で濡らした。  空母『隼鷹』は、数席の駆逐艦に守られながら、残存機数わずかで一路トラック島を目指して全艦取舵を回した。  空母『隼鷹』の壮絶な反復攻撃の後、アメリカ軍は航行不能に陥った『ホーネット』を処分する事を決定。味方駆逐艦二隻から合計九発の魚雷と四〇〇発の主砲弾を食らうが、燃ゆる『ホーネット』は沈まなかった。  この処分攻撃の際、処分命令を受けた駆逐艦の艦魂をエンタープライズは殴り飛ばして処分をやめるよう言ったが、艦の魂であっても、実際に艦を動かす事のできない艦魂には、何もできなかった。  涙を流しながら、泣き叫びながら、二人は魚雷と主砲を撃ち込んだ。せめて痛みは少ないだけにしてあげたい。だが、そんな二人の願いに反して、『ホーネット』は沈まなかった。  一向に沈む気配のない『ホーネット』を見て、二人は安堵と罪悪感で胸を痛めた。  激戦の末、アメリカ海軍は敗北を喫した。  これ以上ここにいても、犠牲が増えるだけ。  アメリカ軍は撤退を決定した??? http://www.vc04.com チャンルー ネックレス チャンルー キムタ 「姉さん???お別れだね」 「ホーネット???ッ!」  燃える『ホーネット』の防空指揮所で、エンタープライズは血まみれでぐったりとしている大切な妹を抱き抱えながら泣いていた。涙を堪え、唇を噛み、できるだけ妹に情けない姿を見せたくはなかった。それは彼女のプライドであり、妹に心配をかけたくないという優しき姉の想いでもあった。そんな必死に色々な感情に耐えている表情は、誰よりも姉の事を心配するホーネットを悲しませるには十分だった。 「ダメだよ???姉さん???猛将と謳われた姉さんが???そんな顔をしちゃ???」 「そんなの???誰かが勝手に言い出した事だ???私はそんなに強くない???口では強がっているが???仲間やお前がいないと何もできないダメな艦魂だ???ッ!」 「姉さん???」  エンタープライズは泣きながら言う。それは今までホーネットが見た事がなく、そして、一番見たかった――姉の本当の姿だった。  くす???  ホーネットは微かに笑った。これが本当に体中血まみれで今にも死にそうな女の子の姿なのだろうか。  ホーネットの微笑に、エンタープライズが顔を赤くする。 「な、何よ。何がおかしいのよ」 「ううん???おかしくないよ???? ただ???」  ホーネットはそっとエンタープライズを見詰める。  蒼い。海の優しい、空の温かい、キレイな蒼色の瞳同士がお互いを見詰め合う。 「ただ???最後に姉さんの知らなかった???ううん???知っていたけど???ずっと???見れなかった???姉さんの本当の姿を見れて???嬉しいかっただけ???」 「ホーネット???」  その時、遠くから汽笛が聞こえた。艦隊が撤退を開始したのだ。  ホーネットは最後の力を振り絞って、今自分にできる最高の笑顔を、エンタープライズに向けた。  風が吹き、二つの金色の髪が揺れる。 「姉さん」  ホーネットは上半身を起こし、エンタープライズの頬にキスした。  ホーネットはそのままエンタープライズに抱き付いた。  懐かしい香りが嬉しくて、嬉しくて???泣きながら??? 「私の分も???ヨークタウン姉さんや???レキシントンさん???ワスプの分まで???生きて???そして???必ず???アメリカを???愛する祖国を???救って???」  それは、妹の最後の言葉だった。  エンタープライズはその言葉に涙を堪えて小さくうなずく。 「わかった。私、必ずアメリカを勝利に導いてみせる。だから、あなたはゆっくり休んで」  まるで彼女の

2013年10月14日 (月)

霞(かすみ)瑠璃(るり)

栎xの視線の気づいたのかふんとそっぽを向くが殺気に近い気は依然こちらに向いている。  翔輝は苦笑いしながら内火艇に乗り込んだ。乗るとすぐに内火艇は出た。近くにいた駆逐艦は小さくなっていくのに、大和だけは他の艦を圧倒する大きさのまま全然小さくならない。改めて自分の乗っている艦の大きさを認識する。  だが、その後すぐに内火艇は岸に着き、翔輝は降りた。  船着場には多くの人がいた。その多くが女性だった。母親、妻、娘と息子、姉、妹、恋人関係の人が多く集まっているようだった。  そして、そこには満面の笑みを浮かべる軍人達もいた。我が子や妻、妹、恋人を抱き締め、母親や姉に抱き締められる者がたくさんいた。  だが、翔輝にはそんな事をしてくれる人はいない。家族はいないし、恋人もいない。こりゃあ、大和の言う通り艦でおとなしくしてれば良かったな、と翔輝が早くもこの休暇の取り方を根本的に考え直した時だった。 「翔輝様」  ふいに自分の名前を呼ばれた。  その聞き覚えのある声に振り向くと、そこには大きな外国産らしい高級車が止まっていた。そして、その窓には??? 「今回は来られたのですね?」  黒く艶(つや)やかな長い髪を美しく流し、前髪をきれいに切りそろえた髪形をした美少女が優しく微笑んでいた。黄色を基本とし、所々に桜の花が描かれたきれいで高そうな着物を悠然と着こなしている。その少女は??? 「瑠璃? どうしたのこんな所で」  翔輝はそう言うと嬉しそうに微笑んだ。  そう。彼女こそ翔輝の幼なじみにして翔香の親友。そして、霞家のお嬢様である――霞瑠璃その人だった。  瑠璃は純粋な笑みを向ける。 「それは、翔輝様を待っていたからですわ」 「僕を?」  不思議そうに首を傾げる翔輝に、瑠璃は満面の笑みを向ける。 「はい。翔輝様をお迎えに来 http://www.826bc.com samantha thavasa 財布 楽天 流行 ブランド バッグたのですわ」 「む、迎えに?」  混乱する翔輝をよそに、瑠璃は勝手に話を進める。 「さささ。早くお乗りください。神鳴(かみなり)さん」 「はい、お嬢様」  運転席のドアを開けて老紳士のような男が出て来た。翔輝も知り合いの瑠璃専属の執事である神鳴|勉(つとむ)であった。 「神鳴さん。お久しぶりです」  翔輝は懐かしそうに喜ぶと頭を下げた。 「こちらこそ。翔輝様もずいぶん立派なお姿になられて。浩平(こうへい)様(翔輝の父親の名前)もさぞお喜びでしょう」  神鳴は本当に嬉しそうに喜ぶ。この二人、翔輝が小さい頃よく遊んでもらい、祖父と孫のような関係でもあった。  そんな笑みを浮かべ合う二人を、瑠璃が「むむむ???」と不機嫌そうに見詰める。 「もう。神鳴さんも翔輝様も、お話なら家に戻ってからゆっくりすればよろしくて?」  瑠璃がしびれを切らして言う。この子、お嬢様生活が長いのか、常人よりちょっと我慢が苦手なのだ。 「ほほほ。そうですな。さささ翔輝様。お早くお乗りください」 「え、あ、はい」  翔輝は場の流れに流され、結局車に乗ってしまった。  これが、翔輝の一泊二日の休暇の始まりだった。《霞(かすみ)瑠璃(るり)》  日本有数の貴族兼資産家である霞家のお嬢様?翔輝の幼なじみ?翔香の親友  出身 広島県呉市  身長 156cm  髪型 長髪の姫カット  年齢(1942年6月現在)13歳  誕生日 12月24日  好きなもの 翔輝?翔輝の為にする事?翔輝と一緒にいる事?翔輝と一緒に寝る事?翔輝にほめられる事  嫌いなもの 翔輝に嫌われる事?翔輝に害をなす存在?翔輝に近づく女性?自分の思うとおりにならない事  家族構成 父 母 日本有数の貴族である霞家の一人娘のお嬢様にして次期当主。大昔から続く由緒正しき貴族で超超超大金持ちの一人娘、それが瑠璃である。その為一般人とは金銭

2013年10月11日 (金)

今度はこう言ったのだった

う。さて、ではじゃ」  母の話はこれで止めてだ。そのうえでだった。  信行は羽柴達にだ。あらためてこう言ったのだった。 「赤松殿に播磨の国人衆と会うか」 「そしてその中でもですな」 「うむ。小寺殿じゃな」  信行は羽柴に応えつつだ。その目を僅かに動かした。 「あの家の者で確か頭が随分切れる者がおったな」 「小寺官兵衛殿ですな」  すかさずだ。羽柴が言った。 「やはりその方とも会われますか」 「是非共な」 「やはりそうされますか」 「切れ者なら是非兄上にお話してじゃ」  そうしてだと返す信行だった。http://www.t825.com メンズ 時計 ブランド おすすめ ニクソン ヘッドホン 「そのうえで重臣として用いてもらう」 「その為にも」 「一度わしも会ってみたい」  こう言うのだった。 「是非共な」 「それが宜しいかと」  秀長が信行のその言葉に応えて述べる。 「天下の為優れた者は何人いてもです」 「困らぬな」 「殿もそうお考えですから」  だからこそだというのだ。 「ですから」 「だからこそじゃな」 「特に軍師ですと」  どうかというのだ。それならばだ。第七十八話 播磨糾合その七 「非常に重要になります」 「今は半兵衛がおるがのう」 「それに甚助殿も」 「しかしここでもう一人か」  信行は自然と考える顔になって述べる。 「そうなるとさらに心強いな」 「はい、その通りでございます」 「やはり会うべきじゃ」  確かな声で言ってだ。信行は赤松家の面々や国人達と会っていく。そしてだった。その小寺とも会った。その彼が一礼してから顔を上げてからだ。  その彼にだ。こう言う信行だった。 「小寺半兵衛殿じゃな」 「左様です」  その通りだとだ。小寺も返す。その彼の返事を受けてだった。  信行は彼にだ。言うのだった。 「我等は今よりこの姫路城から摂津に向かう」 「そうして三好を討つのですな」 「そうじゃ。それについてどう思うか」 「宜しいかと」  まずはこう返す小寺だった。そしてだ。  彼はすぐにだ。信行に己の考えを提案したのだった。 「しかしです」 「しかしか」 「播磨の西と北ですが」 「西と北か」 「まず美作や備後、山陰ですが」  そうした場所について話すのだった。ここで。 「どちらも安心していいです」 「我等が攻めている間に播磨に入ることはないか」 「はい、ありません」  そうだというのだ。そしてそれが何故かも話す小寺だった。 「山陰の山名殿は尼子殿の脅威に怯えそちらにかかりきりです」 「尼子か」 「はい、むしろ流れによっては我等につくでしょう」  そうなるというのだ。山名は。 「既に鳥取の城まで奪われております。ですから」 「尼子に滅ぼされる前にか」 「我等が確かと見るとそうされるでしょう」  播磨の者達と同じくだ。織田につくというのだ。 「ですから尼子殿はです」 「気にせずともよいか」 「はい、そして美作や備前ですが」  西だった。今度はそちらの話になる。 「あちらはあちらでそれぞれの家に分かれておりますし」 「しかも安芸のか」 「毛利殿が来ております故」 「播磨に来ることはないか」 「無理です」  美作や備前にいる者達もだ。そうだというのだ。 「ですから安心していいです」 「左様か。ではこのまま安心して摂津に入ってよいか」 「はい」  確かにだとだ。小寺は信行に答えた。  そしてそのうえでだ。彼はまだ言葉を止めずにだ。今度はこう言ったのだった。 「して摂津ですが」 「その摂津か」 「戦をせずともかなり楽に入るやり方があります」 「何っ!?」  そう聞いてだ。信行だけでなく羽柴達もだった。  小寺の今の言葉にだ。一斉に声をあげて彼に問うた。 「その様なやり方があるのか」 「戦をせずとも摂津に入られる」 「ま

2013年10月10日 (木)

に神妙な態度になっ

た声で答える。 「そうしたことをするつもりはありませぬ」 「決してじゃな」 「そうしたことをしても何もなりませぬ」  他の宗派を幾ら攻めても無意味だというのだ。 「全く以て無益です」 「わかっておればよいがな」 「はい」 「寺社、罪のない者達を攻めて何になる」  信長は腐った僧侶は好きではない、だが徳のある僧侶、罪のある僧侶に対しては一切何もしないのである。  だからこそ今小寺と小西にもこう言うのだ。 「何にもならぬわ」 「ですな。確かに」 「大友殿は明らかにおかしいかと」http://www.znhysm.com 銀座 hermes エルメス バック 「大友家については調べておかねばな」   何故そうした行いをするかということをだ。 「耶蘇のおかしな坊主がおるやも知れぬ」 「殿、そのことですが」  小寺はこれまで以上に神妙な態度になって信長に言ってきた。 「一つお話したいことがあります」 「そのおかしな坊主のことか」 「フロイス殿や最初に本朝に来たフランシスコ=ザビエル殿は非常に徳のある方ですが」 「延暦寺の坊主みたいなのがおるのか」 「噂ではありますが」  小寺も少し信じられないといった顔である。  そしてその顔でこう信長に言うのである。 「比叡山なぞ比べ物にならぬまでに」 「何っ、あの山よりも遥かにか」 「はい、堕落した坊主達も多いとか」 「あれよりもか」 「にわかには信じられませぬか」 「とてもな」  流石にこれは信長の想像を超えていた。それで信じられぬといった顔でこう小寺に対して問うたのだった。 「そこまで腐れるというのか」 「あくまで伝え聞いた話ですが」 「それでも話してくれるか」  信長は真剣な顔で小寺に言う。 「向こうの坊主がどういったものかを」 「それでは」  小寺は信長の言葉に頷きそのうえでキリスト教の僧侶達の腐敗の有様、彼が伝え聞いたことを全て話した。  その全てを聞いて信長も小西も唖然となっていた。  信長はその顔でこう小寺に言った。 「信じられぬ」 「それがしも最初聞いて言葉をなくしました」 「人はそこまで腐れるというのか」 「はい、その様です」 「異端だから多くの者まで巻き添えにして皆殺しにするなぞ有り得ぬ」 「全く以て」 「戦になれば確かに人は死ぬ」  殺さねばならない、それは避けられないにしてもだ。 「徹底的に殺すにしても関係のない者まではじゃ」 「殺すまでもありませんな」 「そうじゃ」  やるとなれば躊躇しない信長ですらそれはできなかった。 「殺せ、神が全てを見分けられるとな」 「それは幾ら何でも」 「やってはならぬことじゃ」   信長もこう言う程だった。第百十話 切支丹その三 「そもそも異端でもそれを正せばよい」 「それだけですな」 「魔女にしてもじゃ」 「そうしたことは厳密に調べてからですな」 「うむ、それからじゃ」  信長はまた小寺に答える。 「魔女かどうか調べ」 「しかも」 「それが人の役に立つものならよい」  信長は魔術を信じてはいない。しかしそれでもそれが人の役に立つのなら一行に構わないというのである。 「魔術、妖術なり仙術じゃな」 「そうした類の術ですな」 「実際に見てみたいものじゃが実際にあるとしてもじゃ」 「白魔術と黒魔術があるな」 「はい」  小寺はこの違いも知っていた。 「錬金術というものもあります」 「それにしてもじゃ」 「やはり人の役に立つのなら」 「それならそれでよい」  そうしたものなら一行に構わないというのだ。 「害を為すものだとはっきりわかってこそじゃ」 「その時にですな」 「処罰すればよい。しかもその責めは何じゃ」  信長は異端審問の際の責めについても言った。 「明らかに惨たらしく殺すことを楽しんでおるではないか」 「しかも

2013年10月 9日 (水)

や全然違うのう

か」  ヨハネスはまだ言おうとする。しかしだ。  その彼と松永の間に入る形で羽柴が入って来た。そうしてこう言ってきたのだ。 「松永殿も悪気はないのじゃ」 「悪気はないというのか」 「そうじゃ。だからよいではないか」 「そうだと思うのか」 「そうじゃ。とにかく今は松永殿を信じてじゃ」  羽柴だけがこう言っていた。そのうえでだった。  彼は松永にだ。こんなことを話した。 「では松永殿、堺の町衆とこれからですな」 「左様、しかし羽柴殿は」 「何ですかな」 「堺に行かれたことがあったと思うが」 「はい、一度殿の御供で」 「その時どう思われたか」  羽柴が堺に行ったことがあると聞いてだ。松永はこう問い返した。 「堺について」http://www.fupncy.com hermes online hermes サイフ 「賑やかですな。それに様々な者がいますな」 「他には」 「町衆の力が強い。そして侍がいない」 「侍はいても浪人を雇っているだけじゃな」 「そうですな。まさにそれだけです」  少なくとも侍が治めている町ではないのだ。堺は。 「随分と変わっておりまする」 「そう、町衆の町じゃ」 「それが堺ですな」 「その堺を味方につけるにはどうするのか」  このことをだ。松永は話した。 「それをこれから見てもらう」 「ですか。それでは」 「堺に向かうとしよう」  あらためて言う松永だった。 「町衆と会おうぞ」 「その町衆の中で力があるのは」 「今井という者に津田という者」  まずはこの二人の名前が出た。 「それに茶人でもある」 「茶人?」 「千利休という」  この者もいるというのだ。堺にはだ。 「こうした名前はその時は聞かれなかったか」 「町や港を見ることに忙しく」  そこまではだというのだ。 「見ませんでした」 「なら会うといい」  それならばだとだ。こう返す松永だった。 「その三人、特に」 「千利休ですな」 「あの者は凄い」  松永は唸る様に述べた。その千利休に対して。第八十九話 矢銭その八 「まさに稀代の傑物じゃ」 「そこまでなのですか」 「茶の道を作らんばかりじゃ」 「茶の道をですか」 「そうじゃ。茶も一つの世界じゃがな」 「では茶の世界を一つにするというのですか」 「まあそうなるかのう」  羽柴のその茶の世界を一つにするという言葉にだ。松永は全面的ではないがおおむね頷いた。あながち間違ってはいないというのである。 「簡単に言うとのう」 「ううむ、茶の世界の統一ですな」 「茶といっても様々じゃな」 「そうですな。作法はありはしますが」  一応それはある。だが、だというのだ。 「しかし完全には」 「決まってはおらぬ。それにじゃ」 「それにとは」 「作法だけではないのじゃ」  松永はやや難しい顔になって述べていく。彼にしては珍しい。松永久秀といえば茶にも通じていることで知られている。数多くの茶の名器を持っているのは伊達ではないのだ。  その彼が言うからこそだ。その言葉は説得力があった。 「茶にはまだ何かが必要なのじゃろう」 「必要なものとは」 「わしにはわからぬ」  その茶に通じている松永でもだというのだ。 「茶は奥が深いからのう」 「それがしにはどうも」 「わからぬか」 「ようやく茶を飲みはじめたところです」  羽柴はそうだった。何しろ百姓の出だ。それで茶の道にそれ程通じている筈がなかった。 「ですからどうも」 「そうか。しかし御主もわしもじゃ」 「松永殿も?」 「生まれは大して、いや全然違うのう」  自分の言葉をだ。訂正したのだった。 「わしなぞ。所詮は」 「?所詮は?」 「いや、何でもない」  今度は言い掛けた言葉を引っ込めた。 「何でもない。気にするな」 「左様ですか」 「まあ茶もやっていけばじゃ」 「わかって

2013年10月 8日 (火)

信長は笑ってこう

「土佐よりですか」 「来ましたか」 「うむ、鬼が来たわ」  信長は笑ってこう柴田と丹羽に告げる。 「鬼若子がな」 「やはり来ましたか」 「読んでいましたが」 「さて、三好は下した」   まずはこの家からだった。四国では。 「次はじゃ」 「はい、長曾我部」 「あの家ですな」 「ここで戦に勝ちあの家も降す」 「降すのですか」 「滅ぼすのではなく」 「そうじゃ。降す」  そうするとだ。信長は羽柴と丹羽に話す。 「無論向こうが徹底的に来るならばじゃ」 http://www.kiyjj.com miumiu 小銭入れ 価格帯など から 「その時はですな」 「滅ぼしますか」 「その時はそうするがな」   しかし今のところはどう考えているかとだ。信長は言うのである。 「一戦して降ればじゃ」 「それでよい」 「そう仰いますか」 「それにじゃ」  信長はここで楽しそうに笑ってこうも言った。 「鬼を家臣にしてみたいのう」 「あの鬼若子を」 「織田家の家臣にされるおつもりですか」 「よき家臣は一人でも多く必要じゃ」  信長のこの考えがここでも出た。 「だからじゃ」 「ううむ、それは」 「そうですな」  柴田も丹羽もだ。信長の今の言葉には。第百二話 三人衆降るその七  難しい顔になった。それでこう言うのだった。 「難しいかと」 「鬼若子はかなり誇り高い者と聞いております」 「それで織田家に加わるか」 「如何でしょうか」 「何、虎は虎を知る」 「虎は虎を?」 「といいますと」 「察しておるであろう」  柴田も丹羽もふと気付いた顔になっているのを見てだ。信長は楽しげなその笑みで言うのだった。確かな声で。 「わしはあの者のことがわかる」 「虎であるが故に」 「その為に」 「そうじゃ。わかる」  また言ったのだった。 「だからこそじゃ」 「あの者は織田家に降る」 「そして家臣になると」 「そういうことじゃ。それでじゃ」  信長はさらに言った。 「これで土佐も手に入れば大きいのう」 「四国の大部分もですから」 「それは確か似ですな」 「かなり大きいかと」 「天下布武にまた大きく進みますな」  柴田も丹羽もそこは言う。 「そして次は伊予でしょうか」 「あの国か」   四国の残る一国だ。四国全体から見て北西にある国である。柴田はそこも手に入れるかと問うたのである。 「そうされますか」 「いや、四国は土佐まででまずは充分じゃ」 「充分ですか」 「うむ、充分じゃ」   そうだというのだ。 「伊予は毛利も入ってきておる。そして毛利と九州の大友とも海を挟んで向かい合っている」  地理的にそうなっている。だからこそ毛利は伊予にかなりこだわっているのだ。 「そこを下手に手に入れればじゃ」 「いらぬ戦に巻き込まれますな」  丹羽も言う。 「毛利家の押さえにはありますが」 「そして大友のな」  この家もあった。 「それは大きいがのう」 「それでもですな」 「土佐まで手に入れれば政に専念したい」  これまで手に入れた全ての国を見ての言葉だ。 「だから伊予を手に入れて毛利、大友と揉めるのはな」 「今は避ける」 「そういうことですか」 「その通りじゃ。伊予には今は手は出さぬ」   これは信長の出した結論だった。 「そして今はじゃ」 「すぐに土佐に向かいましょうぞ」 「それでは」  二人も頷いてだ。そのうえで。  織田家の主力もまた土佐との境に向かうのだった。その中でだ。  羽柴は馬上において傍らで馬を進める明智に対して問うた。その問うこととは。 「ところで明智殿のご息女ですが」 「三人いますが」  明智はその羽柴に顔を向けて答えた。 「それが何か」 「三人ですか」 「はい。どれも妻に似ていい顔立ちをしていますが」

2013年10月 4日 (金)

て海の向こうを見つめ

がいること自体おかしい。 (げ、幻覚???かな?)  軍艦に、それも戦争が始まって忙しい今日の軍艦に、民間人の、それも少女が乗っている訳がない。  だが、翔輝は少女の異様さに気がついた。  少女は見た目十三、四歳くらいだろうか。端整な顔立ちをしたその少女は黒く長い髪を海風に靡(なび)かせ、その黒い瞳で海の向こうを見詰めている。  ――何だ、この子は????――  幻覚にしてはやけに鮮明に、翔輝の目には写っていた。  翔輝はその少女が、なにか無視してはならない存在のような感覚を受けた。 「君、そこで何をしてるんだ?」  咄嗟(とっさ)に思い付いた言葉を繋ぐ。  少女はそれに気付き、振り返った。そして、何かに驚いたような表情で翔輝をしげしげと見つめていた。改めて見ても、少女は美少女だった。 「どうしたの?」 「???」  翔輝が首を傾げながら問うが、少女は黙っている。だが、やがてその桜色の唇を動かし、口を開いた。 「長谷川翔輝航海少尉???ですか?」  少女は太刀を腰から抜き取ると、タンッと床につき、両手を添えた。  少女の姿を見て翔輝派驚く。  少女は日本海軍の士官服という出で立ちをしていた。階級章は付いているが、日本海軍のものとは少し違い、階級は不明だった。そもそもこんな少女が軍服を着ている事が不思議だった。 「???どうして、僕の名を?」  少し間を置いて、少女は答えた。 「――ずっと、見ていましたから」 http://www.watchsindustrial.com 時計 ブランド メンズ ルキア 時計 「え?」  翔輝は全くわからない。見ていた? どこで?  翔輝が必死に記憶と格闘していると、少女は今さらながら何かに驚いたのか、目を大きく見開いて翔輝を見る。 「長谷川少尉には、私が見えるんですか?」  心底不思議そうに聞かれた。  だが、翔輝には問いの意味が全くわからなかった。 「???どういう事?」 「少尉」  少女は翔輝の疑問に答えず、凛とした声で自分の階級を呼んだ。 「ん?」 「私、さっきからここにいるんですが」 「うん」 「雪、積もってます?」  少々間が必要だったが、翔輝は自分の肩や頭に雪が積もっているかどうか聞いたのだろうと解釈した。 「君には、積もってないね」 「でも少尉には積もってますね」  あぁ、そうだよ。さっきから寒くてたまらないんです。  だったらとっとと中に入ればよいものだが、寒さよりもこの少女の事の方が気になったのだ。 「君は、幽霊か何かなの?」  戦争が激しくなってきている戦乱の時代。さすがにまだ本土は攻撃の対象になっていない。というか、軍服を着た少女なんて普通はいない。 「霊???とは、ちょっと違うと思います」  うーん、と少し考えこんで、少女はそう結論した。  その時、翔輝は小さなくしゃみを連発した。 「大丈夫ですか?」  少女は笑ってそう優しく言った。 「ごめん、ちょっと雪風に当たり過ぎたみたい、僕は艦内に戻るよ。君はどうする?」 「私はまだここにいます。お気づかいありがとうございます」 「お礼を言われるような事は言ってないよ。じゃあね」  翔輝は来た時の扉を開けると、室内に入ってすぐ扉を閉めた。  少女はその光景に微笑をたたえると、また向き直って海の向こうを見つめた。 「うー寒い、寒い???寒いよぉ???」  バカな事をやっていたなぁと自分でも思う。あんな所に少女がいる訳がないじゃないか。だいたい、自分は幻覚を見ていたか何かに決まっているのだ。  とりあえずこれからどうするか決めようとして兵員室に入った時、数人の兵が翔輝を見て慌てて駆け寄って来た。 「どうされたんですか!?」  真っ先に口を開いたのはその班の班長らしき男だった。口ぶりからして、かなり驚いているようだ。  まぁ、士官が軍帽と肩に雪

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